第2回 スキルアップ講座 報告

安全スキルアップ講座&交流会を行いました!

平成28年2月7日(日)10:00~12:00

まかせて会員・どっちも会員対象の第2回スキルアップ講座を開催しました。

 

今回の目的は、大切な子どもたちを安全に安心して預かるために、預かる側の会員さんの安全スキルを高めていただくこと。

 

そこで、講師に、日本赤十字社香川県支部の藤原淳子氏と川南久仁子氏をお招きし、活動に役立つ実践的な講座を行っていただきました。

 

また、普段お顔の見えない預かる側の会員さん同士、少しでも交流しながら、楽しく学んでいただけるように、今回の講座ではグループワーク形式を採用。様々な体験をしていただけるよう設営・準備物も工夫しました。

 

当日は、藤原先生の素晴らしい講座進行の下、ヒヤリハット体験を共有したり、課題に共に取り組んだりする中で、会員さん同士の交流が生まれ、前向きな気づきの多いスキルアップ講座となりました。smiley

 

【ヒヤリハット事例の話し合い】

活動中に起こったヒヤリハット事例だけではなく、保護者の方に聞いたり、ご自分のお子さんやお孫さんや友達に起こったりした事例も含めて、個人の体験をグループワークで共有。その後、全体でも披露、共有しました。

 

たかまつファミサポからは、過去に起こったヒヤリハット事例の紹介をしたほか、全国のファミサポからあがってきているヒヤリハット事例の記事等(女性労働協会発行のファミリーサポートネットワーク通信より抜粋したもの)を添付資料として提供。

 

藤原先生からは、日本小児学会の傷害速報に載ったヒヤリハット事例を3つ紹介していただきました。

 

→ 参加者からは、『みなさんの体験を聞いて参考になった。』『子どもの安全に改めて気を配っていかねばならないと思った』などの感想が聞かれました。

 

【日常に起こりやすい事故と手当について】

藤原先生からは、事故の予防が一番大切であるが、少しの怪我であれば、我々が余裕をもって、『大丈夫だよ~』と対応することが、子どもに対する安全教育になるとのお話がありました。

 

一番日常的に多い『きず』の手当については、擦り傷、切り傷、刺し傷、はさんだ傷それぞれについての手当の方法を確認。

止血方法(直接圧迫止血と間接圧迫止血)については、より具体的に学ぶことができました。

 

【気道異物除去の確認と演習】

誤飲・窒息事故を防ぐためにどんなことに気をつけたらいいのか?

藤原先生から十項目の提示がありました。

『子どもさんは昨日できなかったことが、今日、早もうできてしまって事故が起きるということがある。だから、今日はひょっとしたら、こういうことができるようになっているかもしれないな~という思いでみることが大切』とお話があり、子どもの命を守るために事故予防の意識をもつことの大切さを改めて再確認しました。

 

また、『子どもが口に物を入れた直後に大きな声で叫ばない!』という項目については、『新たな気づきであった、気をつけたい』との声が多く聞かれました。(『なにしてるのっ!』と大声をあげられたことに驚き、呑み込んでしまうため)

気道異物除去の手当については、乳児と幼児では手順が違うことを確認後、赤ちゃんのお人形を使って、交代で背部叩打法と胸部突き上げ法の演習をしました。

→参加者からは、『実際に演習ができて良かった』『何か起こったときは、冷静に対応したい』などの感想が聞かれました。

 

【幼児視野体験メガネの体験】

膝立ちになり、幼児視野体験メガネをかけることで、幼児期の子どもたちの視野を体験。

参加者からは、『子どもの視野は狭いとは思っていたが、実習してみていかに狭いかがよくわかった』

との声がたくさん聞かれました。体験することで、何故こんなものが見えなかったのか?何故こんなところでつまずくのか?といったことがわかり、子ども達へどう対応すべきか、ということも考えることができました。

 

≪こどもへの対応≫

・横断歩道や線路などを渡るときは、頭を上下左右に動かすことで見える範囲を広げることを教える。

・足元が見えていないことを考慮し、子どものペースを考えて歩く。

・指さしした指が子どもの視野には入らず見えない、理解できないということがありうるため、本当に聞いてもらいたいときは、子どもの目線に降りて、視野に入るところで、『あそこよ、ここよ』と言ってあげる。

・指示は抽象的な言葉でなく、具体的な言葉で伝える。

 

→藤原先生からは、『あぶないことを注意するときは、抽象的な言葉ではなく、こういう風にしようねと具体的に伝えて。そして、あぶないことはなんどでも繰り返しいってあげることが大切。大事な子どもさんを社会で育てないといけない。だから、繰り返しいうことが安全教育だと思って、何回も言ってあげてほしい』とお話がありました。

 

【チャイルドマウスの確認】

3歳の子どもが口を開けたときの最大口径は約39mm、のどの奥までは約51mm。

誤飲チェッカーをつかって、実際に気をつけるべきものを、グループで確認していきました。

特に、プチトマトやブドウといったつるつるする、丸い形状のものは、小さく切って提供するということを再確認しました。

 

→参加者からは、『異物の誤飲は、実寸・現物をみて、こんな物も危険なのかと感じた。気をつけたい。』

『実際に物を触り、入れてみてよくわかった。より一層安全に気を配るという気持ちが高まった』などの感想をいただきました。

 

【講座を開催して】

安全な活動を継続していくために、安全スキルを再確認する講座の開催は必要不可欠なこと。

今回の講座には、その必要性を十分に認識して30名もの会員さん方が参加。とても熱心に学んでくださいました。

さすが、たかまつファミサポの会員さん、頼もしい!皆さま、お忙しい中、ご参加いただき、ありがとうございました。

 

『頭ではわかっていても実際に体験していただくことで、気づく事が多くあったよ』『来て本当によかったわ~。楽しく学べたわ~』と、みなさんいい笑顔でお帰りいただき、本当に嬉しかったです。最後、お茶とお菓子を食べながらの交流の時間が短くなってしまい、申し訳なったのですが、次につながるいい交流をしていただけたのではないかと思います。

 

これもひとえに、講座企画の段階から真摯にアドバイスくださり、新しい形式の講座進行にご尽力くださった藤原先生、川南先生のお人柄、ご指導あってのことです。本当に感謝しております。ありがとうございました。

 

子どもたちを安全に見守るための取り組みはこれで終わりではなく、日々意識し、向上させていくべき課題です。

今後も先生方にご指導いただきながら、会員さんの皆さまのスキルアップにつながる講座を開催していけたらと思っています。どうぞ、来年度の講座もぜひ皆さま、奮ってご参加ください。お待ちしております。

(Konishi)

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