平成24年9月26日 「スキルアップ講座」を開催しました!

「スキルアップ講座」のご報告

9月26日、まかせて会員さん・どっちも会員さんを対象に「スキルアップ講座」を開催しました。

  講師には、さぬき市ファミサポのおねがい会員でもある大山 茂之先生をお迎えして、『発達に障がいのある子を育てる家族を支援するために ~当事者の気持ちに寄り添う』という題目で、ご講義頂きました。

 

自閉症である息子さんの療育のために、大学助教授を辞して帰郷され、障がい児教育について、真剣に大学で学ばれた大山先生。

「はずかしいですが・・・」と前置きされながら、先生は息子さんの様子を記録した数々の映像を見せて下さったり、診療所の医師でいらっしゃる奥様とのやりとりなどを、たくさんのユーモアを交えて、包み隠さずにお話ししてくださいました。

そこには、発達に障がいのあるお子さんを育てるご家族の苦悩と深い愛があり、とてもこころに響く講義でした。また、実際に障がいのあるお子さんを支援するときのコツなども具体的にわかりやすく説明してくださいました。

当事者の方のお気持ちを、こんなにストレートに、そして冷静で学術的な考察に基づいてのお話をわかりやすく拝聴できたのは、初めてという方も多かったのではないでしょうか。

アンケートには、会員のみなさんの率直な感動が記されていましたので、ここで少しご紹介します。

【会員の皆さんのアンケートより】

◎判っているつもりでした。理解できてなかった、反省しきり。今日本当に有意義に思います。あまりに当たり前が判らない、涙が出ました。

 

◎よくわかりました。発達障がいが愛情不足のせいではないことが。周りの人が障がいをきちんと理解して、適切に対応していく事がいかに重要かがわかりました。本当に大変な子育てだと思いますが、ユーモアのあるお父さん、愛情たっぷりのご家庭で幸せな子どもさん、立派に育っていると思います。

 

◎ばくぜんとしていた障がいが、形をみせてくれた。とてもよかった。

 

◎発達障がいの現状やご家族の気持ちを知るきっかけになった。「ほんのすこしのきっかけ」でしたが・・・。私にとっては大きな心の動きがありました。今後、子育て支援をしていく上で、発達障がいについて、もっと勉強してみたいと思います。また、『東山しげる』さん著書を楽しみに待ってます。発売日が決まったら教えていただけるといいな・・・と思います。今日はありがとうございました。

 

◎今から4年前に預かった男児(その後二年して、発達障がいであると診断された)の行動に驚いたり、とまどったりしながらも、一生懸命に関わった事を思い出しました。先生のお話にひとつひとつ「そういえば・・・だった」とうなづくことが多くて、4年前にこのお話がきけていたらと、改めて思いました。

 

皆さん、先生のご講義からたくさんのことを感じ取られたのだなぁと思いました。

では、一体、発達に障がいのあるお子さん、そしてそのお子さんを育てるご家族を支援するために、私たちはどうあるべきなのでしょうか?

 

今回の講座の受講がどうしても叶わなかった会員さんのみなさんのために、大山先生が教えてくださったヒントをまとめてみたいと思います。

 

【発達に障がいのあるお子さん、そのお子さんを育てるご家族を支援するために、私たちがすべきこと】

 

①発達障がいについての正しい知識を身につける

 

科学的には、発達障がいは脳の機能障がいとされ、発達障がいの子の問題行動は、愛情不足や育て方のせいではないということを、正しく理解することが大切。

また、発達障がいについての基礎知識を身につけることは、当事者のもどかしい気持ちに寄り添い、適切なサポートを行うための一歩になる。

 

⇒アンケートでは、「兄弟児の思いについても、もしよかったらお話していただきたかった」というご意見や、「具体的にどう対応すれば良いのか事例をあげての話をもう少し聞きたかった。何度も何度も講座を受けて、知識を深めていくことが不安を解消するために大切だと思った」というご意見等をいただきました。今後、もっともっと学びを深めていける機会を作っていきたいと思います。みなさん、一緒に学んでいきましょう。大山先生、今後共ご指導どうぞよろしくお願いいたします。

 

②適切なサポートを保護者の方とともに模索する

 

預かったお子さんが「○○ができない」ではなく、そのお子さんの「行動」に注目してどうしたらできるようになるか、保護者の方と情報を共有しながら、環境を整えていく姿勢が大切。

 

⇒現在、預かられているお子さんの援助活動で、悩まれている方は以下のサポートのこつを、ぜひ参考になさってください。

 

【大山先生が教えてくださった発達に障がいのあるお子さんのサポートのこつ】

視覚的な支援が有効(見て分かるようにする)

・スケジュールを前もって伝える

・話しかけ方を工夫する(具体的に、穏やかに。指示は、短く、はっきりと)

・好きなことや、得意なことを生かす

・学習方法(勉強・生活スキル)の工夫をする→スモールステップで、粘り強く

・「行動」の前後に注目する

・複雑な行動を細分化してみる

最後になりましたが、大山先生、お忙しい中、ファミサポのために、すばらしいご講義をしてくださいまして、ありがとうございました。

また、当日、ご受講くださった37名もの会員の皆様、ありがとうございました。

「良い援助活動が少しでもできるようにと、常に学ぼうとしてくださる会員さんが、たかまつファミサポにはたくさんいてくださるのだな~」と、改めて、心強く、誇らしく、有り難く、思いました。

今回、ご参加できなかった会員の皆様も、次回はぜひご受講ください。お待ちしております!

(Konishi)

コメントは停止中です。